シャッターを押すうちに、覗くファインダーがいつしか涙で歪んでいました。本
当は、家から10分と歩かないうちに、もっと凄まじい現場もありました。けれ
ど、報道者でもない1住民の私には、カメラを向けるのが憚られ、とても撮影 することができませんでした。
あれから4年。まだまだ「終わっていない」方々がたくさんいらっしゃいます。
私事ですが、我が家にも震災の傷痕を残す家具や電気製品がまだ残ってい
て、すっかり買い替えが終わっているわけではありません。(ま、ウチはその 程度のことで問題外ですが…)
家が半壊して体調を崩して入退院を繰り返し ていた西宮市の伯父は、傾いた家を建て替えることもないまま1か月前他界
しました。 あちこちに新築ビルが立ち並び、すっかり綺麗になった神戸の街を訪れて、
「神戸はすっかり復興した」と喜んでくださる来訪者の方々に、被災者たちの 心の傷痕が見えますか?
震災後、仮設住宅での「孤独死」は昨年末までで227人(病死200人、自殺
19人、事故死8人)。もう3年を過ぎた…という昨年1年間だけでも39人です。
一方、モニュメントの建設や、震災遺児の施設等では一千万円以上の資金 難だが、もはやカンパが集まらないとのこと。
あれから4年。 |