Marian 2003年作品集

風に舞う桜の花の泣くように

しゃぼん玉 刹那の夢が風にのる

珈琲を淹れてあげるね仲なおり

絡ませた小指を信じて明日を待つ

指先に力をこめて「削除」する


【携帯電話編】

二階から携帯で子が親を呼ぶ

写メールでアリバイ送る恐妻家

親指じゃ私の愛は語れない

告白も液晶文字の味気なさ

メールよりクセ字の手紙なつかしや

携帯の電波程度の絆かな

携帯を切って旅路の青い空

 
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