つい先日、私のパソコン生活1周年を迎えましたが、きょうは、インターネット開設1周年に当たる日です。去年のきょう、私は、記念すべき電子メール第1信の送信に成功したのでした。ちなみに送信相手は自分自身、無事届くかどうか胸をどきどきさせながらの真夜中のテストメールでした。そして、ちゃんと受信した時の感激!
あれからちょうど1年。そろそろ、私のインターネットへの幻想が打ち砕かれ始める頃になりました。ん? いえいえ、“幻想が打ち砕かれる”と言っても、決して、失望したとか、飽きてきたとか、そういうことではありません。インターネットのあり方や、可能性と不可能性などを自分なりに理解して、自分にとって本当に有益な利用のしかたを考え実践すべき時にきているのを感じているし、そういう方向で自分のインターネット生活をより充実させたい…… ということなのです。
「体験学習」のつもりで始めたこのHPも、開設して半年の間に、技術のみならず多岐にわたってずいぶん「学習」させられました。そして、いちばん嬉しいのは、やはりレスポンスをいただくことでした。こんな細々とやる個人のHPなんか、いったいどれだけの人にアピールできるんだろう? 何を発信したらいいんだろう? …という疑問のなかで、手探りしながら半年間きましたが、イラストや短歌の感想をいただいたり、言いたい放題の私に「同感です」とか「それは違うやろ」とかのレスをいただくと、すごく心強かったです。
私のよく聴くラジオ局のイメージソング(ステーションジングル)のなかに「あなただけに伝えたい…」という歌詞があるのです。私は、これを聴き始めた頃、何十万人が聴くラジオで「あなただけに」という言葉を使うことに違和感を感じたものでした。また、私が頻繁にファックスを書き送っていた同局のお気に入りの番組のパーソナリティさんと個人的にお話をする機会があった時に、その方が「マイクに向かってしゃべっている時、よくファックスくださる方の顔を浮かべながらしゃべっていることがありますよ…」とおっしゃったので、「ファックスも葉書も書かなくても、毎日聴いてる方はたくさんいらっしゃるんだから、そんな多くの“無言のリスナーたち”のことを忘れないで!」なんて生意気なことを申し上げたこともありました。でも、半年間、HPをやってみて(もちろん次元もスケールも、ラジオとは全然違いますが)、黙って毎日見てくださる方も有り難いことなのですが、たった1度見てくださっただけの方であっても「良かった」とか「つまらなかった」とかの一言をいただくほうが、私にとって励みになり、次の更新への具体的なヒントやイメージ構築になるということを身をもって体験しました。当たり前のことですが、「面白い」も「面白くない」も「同感!」も「いや、違う!」も、黙っていては相手に伝わらない…… だから今、私には、そういう“少数の具体的な反応”が、“多数の沈黙”を肩代わりして支えになってくれるとおっしゃりたかった(はずの?)あの時のパーソナリティさんのお気持ちがわかる気がするし、決して何十万人のリスナーをないがしろにしているわけではなく「あなただけに伝えたい…」と語りかけるイメージソングの真意もわかるような気がします。
もちろん、インターネットに対する価値観は人それぞれにずいぶん違う… ということも、多くの方々とのやりとりのなかで感じてきましたが、「インターネットは双方向に機能してこそ、よりいっそう、その真価を発揮するはず…」という、私が、インターネットを始めたばかりの右も左もわからぬ頃に生意気にも吐いた台詞の意味を、今、もう一度自分なりに模索して、決して独り善がりの自己満足に陥らずに、メッセージの発信者としても受信者としても、私の貴重な時間を費やすだけの価値のあるものにしていきたい……と願っています。
私のインターネット開設1周年…… こんなところでしょうか。
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