《version ......春》 の模様の作画プロセスを公開!


私は、Win.95のペイントソフト(Pbrush)の画面を使って “マウスでお絵描
き” しています。本来は、マウスパッド上でマウスをペン代わりにして微妙に
動かしながら(これが、けっこう難しい!)描いていくのですが、皆様に今回ご
紹介するのは、ちょっと違ったテクニック…… むしろ、ずっと簡単で、手先の
不器用な方でもクリックを繰り返すだけで出来てしまい遊び心もいっぱい…
というテクニックです。

(1)

まず、基本形となる左のようなグラデ
ーションを作ります。 ペイントソフトの
ツールボックスの機能を利用すれば
直線が(曲線も!)簡単に引けますが、
ここでは5ピクセル間隔で引いていま
す。色は「色の設定」で自由自在に作
れますので、微調整をしながらグラデ
ーションにしていきます。

(2)

(1)の基本形をコピー&ペーストの手順で重ねていきますが、その時、変形
コマンドで「回転角度90度を指定して回転」させたものを貼り付けます。その
後、赤い線で囲んだ部分(カーソル位置の数字表示を参考にしながら縦:横
が1:2になる位置)を領域指定して同様にコピーして貼り付けますが、今度
は「水平方向に反転」させたものを下に並べます。

(3)

(2)で出来たモチーフを、変形コマンドの「伸縮」で最終的な大きさ(ここでは
水平方向・垂直方向ともに50%)に縮め、「傾き」で角度(ここでは水平方向
に35度)を指定して斜めにします。はじめから完成時の大きさで基本形を作
ってもいいのですが、あまり細かい形だと、ライン引きや着色の作業が難しく
なってしまい繊細なグラデーションを作りにくいので、後で縮小する方がいい
ようです。あとは、このモチーフのコピーを繰り返して実際の作品の画面の
大きさにすれば出来上がり!

※実際の《version ......春》では、縦方向と横方向とで色調を変えた基本形を
使っています。

(応用)

いかがでしたか? (1)〜(3)のテクニックをベースにして様々な回転・反転・
伸縮・傾き・色の設定等を試してみると、思わぬ面白いデザインができたりし
ます。もちろん、色調のグラデーションをつけずにベタ塗りでもいいし、直線
のみならず、曲線をひくツールや円形・矩形を描くツールも駆使すれば、そ
れこそ、限りない形遊びを楽しめます。 (もっとも、幾何が苦手だと、どっち
向きにどんな角度で変形したらいいの? …なんて悩んでしまうかも??)

(おまけ……画像処理)

最終的な仕上げとして、描いた絵の全体(あるいは一部分)に様々な「効果」を
加えてイメージ処理をすることによって、さらに一味違った趣を得ることができ
ます。<Marianのマウスでお絵描き>では、原則的にはオリジナル段階のも
のを公開していますが、ここでは、Microsoft Photo Editorで処理した例を
ご紹介しましょう。

オリジナル

↓ ↓
テクスチャー効果(キャンパス)
テクスチャー効果(砂目)

テクスチャ効果(レンガ)
エンボス効果

エッジ効果
グラフィックペン効果

ノートペーパー効果
ステンドグラス効果


本格的なCG作成ソフトを使えば、もっともっと様々な効果が得らますし、それ
こそグラデーションなども、いちいち自分で手間ひまかけて作らなくても一瞬
にして出来てしまいます。何種類も用意された既製のパターンも使えたりしま
すが(実際、Marianもアニメや壁紙作りの時にはそういう便利なソフトをおお
いに活用しています!)、ここでは、あくまでも“素人のお遊び”として、アナロ
グ的な楽しさの次元で(つまり、色鉛筆で絵を描く感覚の延長で)お絵描きの
基本を楽しんでいただければ…というコンセプトでご案内させていただきまし
た。慣れてきたら、いろいろなツールやソフトを使いこなして、さらなる発展を
遂げてくださいね!?(それにしても、プロの方がこのページをご覧になって
も笑わないでくださいね!)

さあ、あなたも……

マウスひとつで描けてしまう “お手軽グラフィック・アート” に
挑戦してみませんか?

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